
鐘ヶ江管一元島原市長をお偲びして
鐘ヶ江管一元島原市長が8月22日、肺炎のため94歳でご逝去されました。
1980年から3期12年にわたり市長を務められ、雲仙・普賢岳噴火災害では避難指揮、その後の復興に尽力されました。
平成26年 長崎県で開催された第69回国民体育大会の際、上皇陛下、上皇后陛下をご宿泊の道具屋さんで鐘ヶ江さんと一緒にお迎えしました。
一同お辞儀をし、カーペットを見つめたまま両陛下の存在を感じながら、通り過ぎる雰囲気をありがたく頂戴していましたが、エレベーターまで行かれて、上皇后陛下が随行の方に「鐘ヶ江さんでは?」と。
上皇陛下も振り向かれ、私たちの立つ場所までお戻りになられ、鐘ヶ江さんにお声掛けをされました。
ヒゲを剃られて印象が変わった鐘ヶ江さんに皇后陛下は「おヒゲをですね….」と微笑まれ、やりとりがありました。
鐘ヶ江さんは直立不動の姿勢で涙ぐみながら「はっ!はっ!」と答えました。
ともに立礼に臨んだ私たちも一様に緊張したままでしたが、目頭に熱いものを感じていました。
私は災害の時のいろんな映像が頭の中に出てきて、両陛下と鐘ヶ江さんとの間にある大変尊い何かを感じさせていただいた瞬間でした。
市民とともに歩まれた
鐘ヶ江元市長の足跡に深く敬意を表します。
心より御冥福をお祈りします。
本当に、お疲れ様でした。
両陛下 雲仙・普賢岳噴火被災地訪問
ニュース|NHKアーカイブス
https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009170088_00000