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高校生の皆さんへ。

この文章は終戦の「詔書」いわゆる玉音放送の現代語訳です。
読んだあなたと、読んでいないあなたでは明日から少し違うかもしれません。

国家と世界。

ゆっくり全て読むと5分です。
是非、挑戦してみてください。

「わたくしは、世界の情勢とわが国が置かれている現状とを十分考え合わせ、非常の手だてをもってこの事態を収めようと思い、わたくしの忠良な国民に告げる。
わたくしは、わが政府をもってアメリカ、イギリス、中国、ソ連の四か国に対し四国共同宣言、ポツダム宣言を受諾するむねを通告させた。

そもそも、わが国民がすこやかに、安らかに生活出来るよう心がけ、世界各国が共に平和に繁栄していくようはかるのは、歴代天皇が手本として残して来た方針であり、わたくしの念頭を去らなかったところでもある。
したがって、さきに米英二国に戦いを宣した(昭和十六年十二月八日)理由もまた実に、わが国の自存とアジアの安定を心から願ったためであって、いやしくも他国の主権を押しのけたり、その領土を侵略するようなことはもちろん、わたくしの志とは全く異なる。

この戦争がはじまってからすでに四年を経過した。
その間、陸海将兵は各所で勇戦奮闘し、役人たちもそれぞれの職務にはげみ、また一億国民も各職域に奉公して来た。
このようにおのおのが最善を尽くしたにもかかわらず、戦局は必ずしもわが方に有利に展開したとはいえず、世界の情勢もまたわれに不利である。
そればかりでなく敵は新たに残虐な爆弾を広島、長崎に投下し、多くの罪なき人々を殺傷し、その惨害はどこまで広がるかはかり知れないものがある。

このような状況下にあってもなお戦争を続けるなら、ついにはわが日本民族の滅亡をきたすようなことにもなり、ひいては人類が築きあげた文明をもうちこわすことになるであろう。
それでは、わたくしはどうしてわが子どもにひとしい国民大衆を保護し、歴代天皇のみたまにおわび出来ようか。これこそわたくしがポツダム宣言を受諾するようにした理由である。

ポツダム宣言の受諾にあたってわたくしは、わが国とともに終始アジアの解放に協力した友邦諸国に遺憾の意を表明しないわけにはいかない。
また、わが国民のうち戦死したり、職場に殉ずるなど不幸な運命になくなった人々や、その遺族に思いをはせると、まことに悲しみにたえない。
かつ戦傷を負い、空襲などの災害をうけて家業をなくした人々の厚生を考えると、わたくしの胸は痛む。
思えば、今後わが国が受けるであろう苦難は、筆舌に尽くし難いものであろう。
わたくしは国民の心中もよくわかるが、時世の移り変わりはやむを得ないことで、ただただ堪え難いこともあえて堪え、忍び難いことも忍んで、人類永遠の真理である平和の実現をはかろうと思う。

わたくしはいまここに、国体を護持し得たとともに、国民のまことの心に信頼しながら、いつも国民といっしょにいる。
もし感情の激するままに、みだりに問題を起こしたり、同胞がおたがいに相手をけなし、おとしいれたりして時局を混乱させ、そのために人間の行なうべき大道をあやまって、世界から信義を失うようなことがあってはならない。
このような心がけを、全国民があたかも一つの家族のように仲良く分かち合い、長く子孫に伝え、わが国の不滅であることを信じ、国家の再建と繁栄への任務は重く、そこへ到達する道の遠いことを心にきざみ、国民の持てる力のすべてをそのためにそそぎ込もう。
そうした心構えをいよいよ正しく、専一にし、志を強固にして誓って世界にたぐいないわが国の美点を発揮して、世界の進歩に遅れないよう努力しなければならない。

国民よ、わたくしの意のあるところを十分くみ取って身につけてほしい。」

昭和史の天皇4 玉音放送まで ───────────────────────
2018年3月30日 発行
編 者:読売新聞社
発行者:大橋 善光
発行所:中央公論新社
〒100-8152 東京都千代田区大手町1-7-1 http://www.chuko.co.jp/ 表示を縮小

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